ロータリークラブ(Rotary Club)とは

 ロータリークラブは、国際的な社会奉仕連合団体である「国際ロータリー(Rotary International, 以下“RI”)」を構成するメンバー(単位はクラブ)です。
最初に作られたクラブにおいて、ミーティングの場所をクラブのメンバーが順番(輪番,ローテーション)で提供していたことから、「ロータリークラブ」と呼ぶようになりました。また、クラブのメンバーのことを「ロータリアン(Rotarian)」と言います。
ロータリーの基本理念である「ロータリーの目的」と「四つのテスト」は、ロータリアン共通の目的や指針として、長い年月をかけて形づくられたものです。互いの関係や行動の土台として、世界中のロータリアンがこれらの理念を大切にしています。

 

『ロータリーの目的』(The Object of Rotary)

ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むことにある。具体的には、次の各項を奨励することにある:
The Object of Rotary is to encourage and foster the ideal of service as a basis of worthy enterprise and, in particular, to encourage and foster:
第1 知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること;
FIRST: The development of acquaintance as an opportunity for service;
第2 職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事はすべて価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものにすること;
SECOND: High ethical standards in business and professions; the recognition of the worthiness of all useful occupations; and the dignifying of each Rotarian’s occupation as an opportunity to serve society;
第3 ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること;
THIRD: The application of the ideal of service in each Rotarian’s personal, business, and community life;
第4 奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワークを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること。
FOURTH: The advancement of international understanding, goodwill, and peace through a world fellowship of business and professional persons united in the ideal of service.

 

『四つのテスト』(THE FOUR-WAY TEST)

 『四つのテスト』は、1930年代にロータリアンであるハーバート J.テーラー(ハーブ)によって創案されたものです。1942年、当時の国際ロータリー(RI)理事であったシカゴのリチャード・ベナー氏が、ロータリーにも取り入れるべきだとの提案をしました。RI理事会は、1943年1月にベナー氏の提案を承認し、この『四つのテスト』を職業奉仕プログラムの一つの構成要素としました。現在のロータリーでは、奉仕部門のすべてにおける不可欠の要素として認識されています。
ハーブは、ロータリーの創立50周年記念にあたる1954-55年度のRI会長に就いたときに、この『四つのテスト』の著作権をRIに移譲しました。

言行はこれに照らしてから
 1. 真実かどうか
1) Is it the TRUTH?
 2. みんなに公平か
2) Is it FAIR to all concerned?
 3. 好意と友情を深めるか
3) Will it build GOODWILL and BETTER FRIENDSHIPS?
 4. みんなのためになるかどうか
4) Will it be BENEFICIAL to all concerned?

 

『ロータリアンの行動規範』
(ROTARIAN CODE OF CONDUCT)

ロータリアンとして、私は以下のように行動する。
As a Rotarian, I will:
1) 個人として、また事業において、高潔さと高い倫理基準をもって行動する。
1) Act with integrity and high ethical standards in my personal and professional life
2) 取引のすべてにおいて公正に努め、相手とその職業に対して尊重の念をもって接する。
2) Deal fairly with others and treat them and their occupations with respect
3) 自分の職業スキルを生かして、若い人びとを導き、特別なニーズを抱える人びとを助け、地域社会や世界中の人びとの生活の質を高める
3) Use my professional skills through Rotary to mentor young people, help those with special needs, and improve people’s quality of life in my community and in the world
4) ロータリーやほかのロータリアンの評判を落とすような言動は避ける。
4) Avoid behavior that reflects adversely on Rotary or other Rotarians
5) ロータリーの会合、行事、および活動においてハラスメントのない環境を維持することを支援し、ハラスメントの疑いがあれば報告し、ハラスメントを報告した人への報復が起こらないよう確認する。
5) Help maintain a harassment-free environment in Rotary meetings, events, and activities, report any suspected harassment, and help ensure non-retaliation to those individuals that report harassment.
(2019年1月理事会会合、決定119号)(January 2019 Mtg., Bd. Dec. 119)

 

ロータリーについて

 私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています。

1905 年にシカゴで創設されたロータリーでは、110年以上、さまざまな職業をもつ人や市民のリーダーが「世界を変える行動人」となり、その経験と知識を生かして社会奉仕活動や人道的活動に取り組んできました。識字率向上、平和構築、水と衛生の改善など、幅広い分野で持続可能な影響をもたらすために、ロータリーの会員は毎日、世界のどこかで活動しています。

ロータリーのしくみロータリー財団戦略的ビジョンを知ろう

ロータリーの活動

切迫した問題が山積みとなっているこの世界で、私たちは単なる傍観者ではなく、自ら行動する責任があると考えています。ロータリーは以下の分野に重点を置いて活動しています。

  • 平和の推進
  • 疾病との闘い
  • 水と衛生
  • 母子の健康
  • 教育の支援
  • 地元経済の成長

参加しよう

ロータリーの使命

ロータリーの使命は、職業人と地域社会のリーダーのネットワークを通じて、人びとに奉仕し、高潔さを奨励し、世界理解、親善、平和を推進することです。

ロータリーのビジョン声明

私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています。

 

ロータリーの誕生とその成長

 ロータリーは、一人のアメリカ人のビジョンによって始まりました。その人の名は、ポール・ハリス。シカゴで弁護士として働いていたハリスが、世界初のロータリークラブ(シカゴ・ロータリークラブ)を設立したのは、1905年2月23日。さまざまな分野の職業人が集まって知恵を寄せ合い、生涯にわたる友情を培うことのできる場をつくることが、ハリスの夢でした。
設立以来、ロータリーは徐々に人道的奉仕にも活動を広げ、今ではさまざまな職業や文化をもつロータリー会員が日々、さまざまな課題を解決するために草の根の活動や国際的な取り組みを行っています。

「ロータリーが私たちにとって何を意味するにせよ、
世界は、その活動成果によってロータリーを知るのです」
” Whatever Rotary may mean to us, to the world it will be known by the results it achieves. ”
 ロータリー創設者  ポール・ハリス(Paul Harris)

ロータリーのコミットメント

真に国際的な団体であるロータリーは、創設後わずか16年の間に6大陸へと広がりました。日本では1920年(大正9年)に初のロータリークラブ(東京ロータリークラブ)が設立されました。今やロータリーの会員は、世界が直面する諸問題を解決するために、地球の隅々で活動しています。
ロータリーは大きな夢を掲げ、常に高い目標を掲げています。1979年にはフィリピンで600万人の子どもにポリオの予防接種を行うプロジェクトを開始し、これが世界的なポリオ根絶活動のきっかけとなりました。野生型ポリオウイルスが常在する国は、1988年の125カ国から、現在はわずか3カ国に減っています。

今も歴史をつくり続ける

一つひとつの奉仕プロジェクトを通じて、私たちは世界をより良い場所にしています。ロータリーを形づくった人びとや出来事を示す史料や写真を通じて、ロータリーがどのように進化してきたかを以下のストーリーでご覧ください。


  • ロータリーの二つの公式標語

    二つの標語「超我の奉仕」と「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」はロータリーの初期にまでさかのぼります。

    詳細はこちらから ›


  • ポリオフリーへの闘い:そのルーツ

    1979年、ロータリーはフィリピンで600万人子どもにポリオの予防接種をするプロジェクトを開始。この取り組みの成功を受け、ロータリーはポリオ根絶を組織の最優先目標に掲げました。

    詳細はこちらから ›


  • ロータリー:南米での第一歩

    創立後まもなく、ロータリーは世界へと広がりはじめました。モンテビデオ・ロータリークラブ(ウルグアイ)が1919年2月に設立され、南米初のロータリークラブとなりました。

    詳細はこちらから ›

ほかのストーリーを読む

ロータリー歴史資料室より

ロータリーの歴史資料室(アーカイブ)には数万点もの写真、記録、出版物、歴史所蔵物が保存されています。ロータリーの歴史を調べるために歴史資料室を訪問したいというロータリー会員やスタッフ、一般の方は、予約制にてご訪問を受け付けています。所蔵品コレクション、アーカイブスタッフによるサービス内容、訪問の予約方法を下記リンクよりご覧ください。

詳しくはこちら

ロータリーとともに歴史に1ページを刻みませんか?

変化を生み出すロータリーの力の源は、
世界35,000以上のクラブで活動する120万人の会員。

友情で結ばれた会員は、地元での草の根の活動から、
大規模な世界的活動まで、幅広く取り組んでいます。

ロータリーへのご入会・近くのロータリークラブの検索・ロータリーへのご寄付については、こちらから。

 

現在のロータリー、そして日本のロータリーについて

 最近の国際ロータリーの規模は、クラブ数35,890、会員総数1,189,466人(2019年7月1日現在)です。
日本における最初のロータリークラブは、1920年(大正9年)10月20日に創立された東京ロータリークラブで、翌1921年4月1日に、世界で855番目のクラブとして、国際ロータリーに加盟が承認されました。
日本でのロータリークラブ設立については、ポール・ハリスの片腕としてロータリーの組織をつくり、海外拡大に 情熱的に取り組んだ初代事務総長チェスリー・ペリーと、創立の準備に奔走した米山梅吉、福島喜三次などの先達の功を忘れることができません。
その後、日本のロータリーは、第2次世界大戦の波に洗われて、1940年に国際ロータリーから脱退します。戦後1949年3月になって、再び復帰加盟しますが、この時、復帰に尽力してくれたのが国際ロータリーの第3代事務総長ジョージ・ミーンズでした。
その後の日本におけるロータリーの拡大発展は目覚ましいものがあります。ロータリー財団への貢献も抜群で、今や国際ロータリーにおける日本の地位は不動のものになりました。最近では、日本全体でのクラブ数は2,252、会員数88,667人(2019年7月末現在)となっています。